Archive for 7月, 2018

 

岡山大が医療ロボで初の臨床試験

火曜日, 7月 31st, 2018

岡山大は13日、コンピューター断層撮影装置を活用した独自開発の医療ロボットによる初の臨床試験を同大病院で6日に行ったと発表しました。病理検査のため針で腫瘍組織の一部を採取し、患者は翌日退院しました。ロボットは、アームの先端に取り付けた針を患部に刺してがんを焼き切ったり、凍らせたりできます。医師はCT画像を確認しながら遠隔操作するので、医療被ばくを避けられるメリットがあります。当面は、検査用に組織の一部を切り取る「生検」に用いる計画で、同大病院は患者の協力を得て2020年5月までに10例を目標に臨床試験を重ねる予定です。初の臨床試験は左の腎臓に約3センチの腫瘍が確認された60代女性に対して実施されました。要した時間は約30分で、目立った合併症や副作用は起きなかったということです。臨床試験を担当する同大医学部放射線科の平木隆夫准教授は「精度や時間は、人の手で行う従来とほぼ変わらないが、将来的には人の手では難しい症例にも対応できる可能性がある。へき地への遠隔医療にも活用が見込める」としています。ロボットは同大の医学部と工学部が開発し、4~5年後の実用化を目指しているということです。

2020年に全国100カ所超でバス無人運転

水曜日, 7月 11th, 2018

政府は4日の未来投資会議で、新たな成長戦略の素案を公表しました。自動運転技術の高度化や人工知能(AI)を活用できる人材の育成、行政手続きの電子化推進などが柱となっています。無人自動運転に関しては、平成32(2020)年をめどに公道で運転手がいないバスやタクシーのような移動サービスを始め、42年までに全国100カ所以上で展開する目標を掲げたのです。成長戦略実行の司令塔となる「産官協議会」を設置する方針も示しました。安倍首相は会議で、関係閣僚らに「経済社会システムの大改革に挑戦する。そのような野心的な新しい成長戦略を取りまとめてほしい」と指示しました。成長戦略は与党と調整した上で6月中旬に閣議決定する見通しです。AIやロボットなど「第4次産業革命」の技術革新を取り込み、デジタル化で社会の変革を図る「ソサエティー5・0」の本格的な実現を目指すというものです。無人自動運転をめぐっては、32年の移動サービス開始に向けて、ニーズの高い中山間地域などで公共交通機関を遠隔操作で走らせる実証実験の実施を想定しています。

KDDIがグローバル企業の海外におけるIoT展開をサポートする「IoT世界基盤」を発表

水曜日, 7月 4th, 2018

KDDI株式会社は7日、グローバル企業の海外におけるIoTの通信接続からサービス展開、データ分析までを提供する「IoT世界基盤」を推進し、2019年度の商用化を目指すと発表しました。KDDIでは2016年6月に、トヨタ自動車株式会社とクルマの「つながる化」を推進するため、国ごとに仕様が異なる車載通信機をグローバルで共通化するグローバル通信プラットフォームの構築を発表しています。このプラットフォームでは、機器に内蔵されたSIMの設定情報を遠隔操作により書き換え、KDDIが選定した現地キャリアへの直接接続を可能とすることで、通信キャリアごとに異なるIoT管理環境を意識することなく統合的に管理できるというものでした。今回発表したIoT世界基盤では、従来のクルマのほか、産業機械や建設機械などさまざまなモノの通信接続や課金の統合管理を可能とし、顧客企業が低価格かつ高品質の通信を利用できるようにするものです。KDDIでは、2019年度の商用化に向けて、日本企業の海外現地法人の約9割を網羅する世界50カ国以上における各国キャリアと基盤の連携を目指すとしています。